研究開発

平成21年度研究概要

資源循環利用を考慮した木質部材に関する研究(第3報) 木粉・プラスチック複合材の耐衝撃性評価

著者
今西祐志
概要
木材・プラスチック複合材の欠点の一つに耐衝撃性の低さが指摘されている。この材料は表面物性の異なる材料同士の複合材であるため、低い界面強度、微小な内部欠陥などがその原因として考えられる。そこで、材料同士の相溶性を高める添加剤、成形時の木粉含水率が木材・プラスチック複合材のシャルピー衝撃強さに与える影響について調査した。相溶化剤添加と成形時の水分により、シャルピー衝撃強さは高い値を示し、成形体の異方性は強くなった。また、静的曲げ試験により得られた静的曲げ仕事量とシャルピー衝撃強さは高い相関を示すことが確認された。
研究報告書
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木材・木質材料の高機能化に関する研究(第1報) 軽量かつ高強度を有する木質材料の開発

著者
伊藤国億
概要
木材の表層をエステル化するとともに導入されたエチレン性二重結合を架橋ポイントとする表面処理木材と、不飽和ポリエステル樹脂との接着を試みた。導入したエステル含量の最大量は10%強であり、その処理条件は処理時間が24時間以上、無水マレイン酸(MA)添加量がジメチルベンジルアミン(DMBA)の10倍モル以上と示唆された。なお、ブナ材を用いた場合、材内部ほどエステル化されていないが、ナラ材を用いた場合、その大きな導管を通じて材表面からの深さ500μmの範囲でもエステル化された。
ナラ材において、そのエステル化処理材の接着強さは無処理材の約2.5倍となったことから、木材のエステル化処理は不飽和ポリエステル樹脂(UP)との接着性の改善に有効であることが示唆された。
研究報告書
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木材・木質材料の高機能化に関する研究(第2報) アセチル化木材の耐光性に及ぼす波長依存性

著者
三井勝也
概要
木材の耐光性を向上させる方法の一つとしてアセチル化が挙げられる。しかし、アセチル化木材は光照射の初期段階で退色することが知られている。そこで、本研究ではアセチル化木材の耐光性に及ぼす波長依存性を検討した。種々のバンドパスフィルターを用い光照射を行った結果、紫外線、可視光ともにアセチル化木材を光退色させる効果を有しているが、可視光の方が紫外線より効果的であることを示した。しかし、IRスペクトルにおけるリグニンの劣化との相関は見られなかった。アセチル化木材の光退色のメカニズムは、紫外線照射と可視光の照射では異なっていると推測された。
研究報告書
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遮音・通気性を有する木製ドアの開発

著者
木村公久、長谷川良一、古田 勤、白石侑丈、楯 泰貴
概要
遮音・通気性能を有する木製ドアを開発するため、ドアのコア材として発泡体(EPS:ビーズ法ポリスチレンフォーム)を用いた。試作ドアの構造は、通気孔の配列および通気経路形状が異なる3タイプとした。試作したドアは、当所において遮音ならびに通気性能の評価を行った。
遮音および通気の両性能で判断すると、タイプ3が良好な結果であった。しかし、遮音性能は800Hz~2000HzでT-1等級を下回り、また通気性能は総相当隙間面積26cm2という値であり、目標値を下回る結果となった。
研究報告書
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不随意運動減衰型描画支援システムの開発

著者
宮川成門、窪田直樹、矢野賢一、青山寛明、堀畑聡
概要
アテトーゼ型脳性麻痺者のPCによる絵画の描画支援を目的として、不随意運動を減衰させるシステムの開発を行った。描画手法のコンセプトは「手書き感覚」として、小型ハプティックインターフェースを用いて、ペンの水平移動によるカーソル操作と、振り下ろしによる点描操作の実現を目指した。これを想定した動作測定の結果、カーソル移動における不随意運動の減衰には、速度に応じて加算量を変更する移動平均法が有効であった。また、点描における不随意運動の判別には、ペンの降下量の利用が有効であった。開発したシステムによる描画テストの結果、手書き感覚の操作を実現するデバイスとしての可能性を見ることができた。
研究報告書
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高齢者に配慮した生活用品の開発(第3報)

著者
宮川成門、木村公久
概要
股関節の屈曲に制限があるために、介助用の座椅子ですべり座りとなっていたアテトーゼ型脳性麻痺者を対象に、一般椅子(座位保持椅子でない)の座面形状への応用を考慮し、平板クッションによる曲面形状のみで、すべり座りを防ぐ座クッションを試作した。試作品を使用した本人の体圧測定の結果、設置面積の拡大が確認され、感想としては、座のすべりがなくなり快適であるとのことであった。また、参考として、職員による長時間座位による姿勢評価をしたところ、通常の休息椅子と同程度の時間、快適に座っていることができた。
研究報告書
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人間・生活者視点による人にやさしい製品開発(第6報) 快適な着座姿勢とプロトタイプソファの提案

著者
藤巻吾朗、成瀬哲哉
概要
厚みのあるクッションを使用した椅子の代表としてソファに着目し、実験データに基づいた座り心地の良いソファを開発することを目的とした。プロトタイプ試作の前段階として、快適な着座姿勢やクッションの好み傾向を調査した結果、クッション構成については個人差が大きかったが、着座姿勢については大腿部が0度、胸部が42度付近で座り心地が良いと感じることが確認された。調査結果をもとに、クッション硬さの異なる3タイプのプロトタイプを作成した。今後は展示会などを通してプロトタイプの検証実験を行うとともに、クッションの物性と触感との関連性を検討することで、家具産業の現場で活用可能なソファの設計指針を導き出すことを目標とする。
研究報告書
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人間・生活者視点による人にやさしい製品開発(第7報) 生体組織の物理特性とクッションの好み傾向

著者
藤巻吾朗
概要
押し込み硬さ計を用いて生体組織の物性を調べた結果、身体の部位や性別によって物性は異なり、男性は女性に比べて深部が軟らかく、表層部が硬い傾向が見られた。また、生体組織の物性の類似する部位は性別により異なり、男性は女性と比べて相対的に腰部が硬く、背部が軟らかい傾向が見られた。生体組織の物性の似た被験者では、同じクッションを好む傾向があると推察されたが、今回の調査では統計的に明らかな傾向は見られなかった。
研究報告書
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家具産業におけるサービス工学の応用(第1報) 木製椅子に関するユーザーニーズ解析

著者
成瀬哲哉
概要
家具の販売現場において効果的な商品提案方法を確立するためには木製椅子に関するユーザーニーズを科学的・工学的に解析する必要がある。本研究では木製椅子21脚を評価対象とした記入式アンケート調査を行い、木製椅子のイメージ評価の解析を行った。
解析結果より、評価した木製椅子は「素朴で落ち着いた感じ」「華やかで活動的」などイメージの違いにより7グループに分類することが出来、またイメージ・印象が控えめな製品が好まれる傾向があることがわかった。
研究報告書
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家具産業におけるサービス工学の応用(第2報) RFIDリーダを用いたユーザーニーズの調査

著者
成瀬哲哉、山田俊郎
概要
販売現場におけるユーザーニーズを取得するためRFIDタグリーダシステムを開発した。
このRFIDタグリーダを用いて家具メーカーショールームにおいてユーザーニーズ調査を行った結果、ユーザーが好む製品ごとに分類することが出来、それらの分類は必ずしもメーカーが設定した製品シリーズという分類と一致するものではないということが読み取れた。
また、RFIDタグリーダを用いたアンケート方法は簡易ではあるが多量の製品評価に適しており、記入式のアンケートを組み合わせることでさまざまな調査に柔軟に対応できることから、販売現場でのユーザーニーズ調査に有用であると考えられた。
研究報告書
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家具産業におけるサービス工学の応用(第3報) 木製椅子レコメンドシステムの開発

著者
成瀬哲哉
概要
家具メーカーショールームにおいて木製椅子に関するユーザーニーズ解析のため、記入式アンケートとRFIDタグリーダを用いたアンケートを組み合わせ木製椅子のイメージ評価を行い、解析結果をもとに木製椅子レコメンド(お薦め)システムの構築を行った。今回構築したレコメンドシステムは製品提案方法として製品シリーズといった分類ではなく、ユーザーニーズ解析を基に製品を分類したwebベースのシステム(レコメンドサイト)である。
レコメンドサイトをユーザーにより評価したところ製品の検索性、見つけやすさなどが従来の製品紹介サイトより向上しているなどの回答が得られ、製品イメージでのレコメンドシステムの有用性を確認することが出来た。
研究報告書
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ANSYS LS-DYNAによるシミュレーション

著者
窪田直樹
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