研究開発

平成15年度研究概要

人体負荷を考慮した家具の最適設計(第2報) 椅子のサイズ実験

著者
安藤敏弘、成瀬哲哉、坂東直行、堀部哲
概要
椅子寸法と人体寸法の関係を明確にするため、サイズの異なる椅子を作成し、被験者の体にあった椅子を選択してもらう官能評価実験を行った。サイズの設定は、人によってそれぞれである体格寸法に対応させるため、人体寸法データを用い、椅子の諸寸法を設定し、全部で6サイズの椅子を作成し実験を行った。
結果は座位膝窩高の長い人ほどサイズの大きい椅子を選択する全体的な傾向が見られたが、予想と比較して全体的にサイズの小さい椅子を選択する傾向が見られた。また座位膝窩高から設定したその人の適正な椅子のサイズと選択された椅子のサイズが一致している被験者において、総合的な座り心地の評価が上がったことから、椅子のサイズと座り心地には因果関係があり、体にあったサイズの椅子に座ることにより座り心地が向上すると考えられる。
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人体負荷を考慮した家具の最適設計(第3報) クッションの座り心地実験

著者
成瀬哲哉、安藤敏弘、坂東直行、堀部哲
概要
クッションを選択するにあたり、クッションの硬さと体型の関係を求めるためクッションの座り心地実験を行なった。
実験では椅子に良く使われている硬さ及び構成のクッションを多くの被験者が【もっとも心地よいクッション】として評価する結果となった。また、体格指数を用い体型を分類した結果、性別を問わす体格指数が高い人は硬いクッションを選択する傾向が見られ、柔らかいクッションを選択した人は『柔らかさ』を、硬いクッションを選択した人は『底つき感が無いこと』をクッション選択において重要な因子としていることがわかった。
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褥そう予防技術に関する調査研究

著者
堀部哲、木村公久、宮川成門
概要
高齢者施設における車椅子利用時の座位姿勢と褥そうに関する調査を行った。その結果、車いすのサイズが合わず体幹が傾く、車いすシートから前ズレする、褥そうが心配で座位がとれない、といった問題点が多く見られた。そこで、施設の訓練担当を中心に看護、介護責任者らと共同して、希望する高齢者の車いす及び車いすクッションについてを改善を試みた。体幹の傾く人については肘掛け部分での支えが十分になるよう形状寸法、把持しやすいソフトな素材に改善し、シートの前ずれ防止にはシートの断面を傾斜させる改善を行った。また、体圧分布計測装置を用いて体圧が低くなるようウレタンクッションシートを選定した。改善結果は良好で現在もモニタリングを進めている。

障がい児の発達成長を支援する木製遊具の開発(第2報)

著者
木村公久、堀部哲、宮川成門
概要
昨年度試作した遊具2点を療育施設において作業療法士や療育指導員に一定期間試用していただき、遊具で遊ぶ子供たちを観察しながら安全性・新奇性・発達的要素などの項目について評価を受けた。その結果、簡易な要素と複雑な要素の併有による子供の困惑、動作に対する反応の不確実性、遊び方の応用性の低さによる興味離れなどの問題点があげられ、木製遊具はシンプルな構造で遊び方に発展性のある物が良いという見解に達した。そして新たにオリジナル遊具を立案して、機能・デザイン面について検討しながら4点の試作を行った。
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重度障がい者の在宅就労に配慮したオフィスインテリアの開発(第3報)

著者
宮川成門、堀部哲、木村公久
概要
車いす自走の頸髄損傷ユーザーを含むPC使用者にとって機能的な業空間の提案を目的として、木製オフィスデスクのプロトタイプモデルを作成した。昨年度開発したデスクが、訪問調査を行った3名の車いすユーザーの内、1名の車いすユーザーが行っていた工夫を参考にデザインしたものであったのに対し、今年度は全員から得られた工夫や課題を改めて検討し、さらに多くのユーザー層に使用できるユニバーサル性能の高いデザインを目指した。また、この2タイプのプロトタイプモデルを評価した後、その考え方を基本とし商品化企画を行った。
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重度障がい者の在宅就労に配慮したオフィスインテリアの開発(第4報)

著者
宮川成門、堀部哲、木村公久
概要
ベッド上での生活を中心としている頸髄損傷ユーザーのPC作業空間をモデルとして、ベッドサイドに置けるPCデスクのプロトタイプモデルを試作した。一般的な片脚立ちのベッドサイドテーブルの形状を基本として、デスクトップPCやノートPCを配置したときの作業性、安定性に重点を置いた設計とした。
試作したPCデスクは一定期間使用して頂き機能評価を行い、今後のベッド用PCデスクの実用化に向けたデザインの提案とした。

リグニン系環境素材の開発(第1報)

著者
関範雄、伊藤国億、原敏夫、舩岡正光
概要
パルプ工業リグニン(クラフトリグニン、リグノスルホン酸塩)を用いてリグニン系高吸水体への応用を検討した。その結果、相分離変換システムによって誘導されたリグノフェノールと同様に工業リグニンにおいても十分なカルボキシメチル化(CM化)を行うことができ、このCM化誘導体を架橋することによりリグノフェノール同様の高吸水性体を合成することが可能であった。リグニン系吸水体の吸水速度、吸水温度特性は、市販ポリアクリル酸系吸水体と同等であった。アニオン系吸水ポリマーの特徴である塩の影響による吸水率の低下が認められたが、市販吸水材に比べその低下率は非常に低かった。リグニン系吸水体の保水性は高く、ブランクや市販保水剤に比べその保水時間は1.3倍長い保水性を示した。
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環境低負荷型木材着色システムの構築(第4報)

著者
三井勝也、村田明宏
概要
光照射-熱処理による木材の着色方法を実用化するために、実大材を光照射するための装置(縦型UV照射装置)を導入し、光源の影響や試験材と光源との距離の影響について検討を行った。光源である水銀灯の点灯数により、木材の材色変化の程度が異なるが、従来の手法に比べ短時間で材色変化が一定に達した。また、試験片と光源との距離について検討した結果、試験片が光源に近い場合、材色変化は大きくなるものの、材内における材色のばらつきも大きくなった。
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室内空気質における木材由来成分の人体への影響に関する研究(第1報) -木材由来成分とその分解物-

著者
村田明宏、伊藤国億
概要
厚生労働省が暫定基準として提示した揮発性有機化合物総量規制(TVOC)の中には木材由来成分であるα-ピネン、リモネンが含まれている。そこで、県産材からどのような揮発性有機化合物が放散されているか、それが分解するとどのような生成物質ができるのかを調べた。県産スギ・ヒノキはα-ピネン、リモネンと言ったテルペン類が放散物質の主要部分を占めるとともに、その放散量はTVOC規制値を大きく超えている。また、その減衰はスギ材で7日後にほぼ低減化するのに対し、ヒノキでは14日後でもテルペン類の放散が多いことがわかった。オゾンとの混合による分解生成物の検証では、オゾン濃度が高いとα-ピネンが24時間以内に分解・消失することは確認できたが、分解生成物については検出できなかった。
リーフレット
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快適居住空間を創製する機能性木質材料の研究-防汚木質材料の開発-

著者
長谷川良一、村田明宏
概要
環境に対する負荷の小さい木材表面の改質の方法として、プラズマ照射により、木材表面に付着した汚染物を水洗浄が容易な状態に調製すること。また木材表面の塗装方法として、防汚剤の開発しその耐候試験を実施した。その結果、(1)プラズマ照射時間が長いほど、表面は均質に親水化し水が浸透しやすくなった。しかし、放置しておくとプラズマ処理時間に関わらずいずれの試験片も親水性が低下した。この表面は、元素組成比O/Cや接触角の値も小さくなっていた。カーボンブラックによる汚染試験では、CBが付着しにくく、かつ洗浄効果が高まった。(2)防汚剤を塗布することにより、ブナ材を除いて、白化抑制が確認された。

木質T型接合の開発とそれを用いた家具デザイン

リーフレット
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