研究開発

平成13年度研究概要

身体形状特性に対応したシーティングシステムの開発(第3報)

著者
堀部 哲、木村公久、安藤敏弘、宮川成門
概要
身体障がい児者の座位保持シートのオーダーメイドに対応したポリウレタンクッションの簡易モールド成形技術を開発し、ユーザーの車いすシートに実装した。モールド成形の作業性や加工コストを考慮して、採型処方時に製作される石膏型をそのままモールド使用するとともに、発泡庄の加わらない発泡原液のスプレー塗布と開放型モールドによる実用化を図った。また、石膏型の形状データと製作するシートの体圧分布状況を3次元CGで確認できるデータベースを開発した

居住空間及び人間動作に適応した家具デザインの研究(第4報) -ユニット収納家具の開発-

著者
宮川成門、堀部 哲、木村公久
概要
身体に障がいを持ったユーザーが、既存家具により構成された空間では、収納機能を充分に活用しにくいといった問題の解決策として、テーブルと引出し式収納の組合せによる実験用ユニット家具を試作した。試作モデルを実験室に配置し、頚髄損傷ユーザーをモニターとして動作実験を行い、収納とテーブルの組合せが有効に機能するレイアウトとそうでない時の状況を確認した。確認事項をもとに、共同研究メーカーにおいて商品化ベースのユニバーサルデザイン家具の開発を行った。

居住空間及び人間動作に適応した家具デザインの研究(第5報) -脳卒中片麻痺者に配慮した椅子の開発-

著者
宮川成門、堀部 哲、木村公久
概要
屋内歩行の自立している脳卒中片麻痺者に配慮した椅子を検討する上で、寸法の調節機能と、オプションパーツの整備に着目した。具体的な機能の詳細を検討し、座面高・奥行き、肘掛けの取り外し・取り替え・高さ調整が可能な椅子を試作した。?

車いす利用者の仮想空間体感システムの実用化研究(第1報) -手動車いすを対象とした住環境シミュレーションシステムの開発-

著者
立川英治、田中泰斗、安藤敏弘
概要
障がい者個々の体格や身体能力に応じた住宅の設計を可能とするため、手動車いすを対象とした住環境仮想体験システムを開発した。シミュレーションシステムでは車いすの運動特性を元にした運動モデルを実装しており、実際の車いすと同様の操作惑および反力を体験可能である。また、操作者の頭部および手の運動を仮想空間内で再現することにより、臨場感のある体験が可能である。さらに、衝突判定機能を実装することにより隘路通過の可不可が体験可能である。車いす生活者の住宅設計の際に本システムを利用することにより、障がい者にとって真に生活しやすい住宅設計が可能になると考えられる。?

植物系天然素材による環境配慮型生活材料の開発(第5報) -リグノフエノールによる複合素材-

著者
関範雄、伊藤国億
概要
相分離変換システムから変換分離されたリグノフエノールを長期循環利用するため本来疎水性であるリグノモノフェノールを水溶性ポリマーヘと変換させた。その水溶性リグノフェノールの横造的特性を活用しリグノフェノール間または他の水溶性高分子との架橋剤による複合化素材の開発を行った。水溶性架橋剤によるリグノフェノールの水溶性誘導体の架橋は、水系および非水系どちらの反応環境下においても進行した。非水系反応では複合物の架橋密度が高くなり剛直化した。一方水系反応では一部複合物が、ハイドロゲルとして分離され、フェノール系ポリマーにも関わらず自重の数十から数百倍の吸水特性を発現した。

植物系天然素材による環境配慮型生活材料の開発-親水性リグノフェノールの合成と特性-

著者
伊藤国億、関 範堆
概要
カテコールやレゾルシノール、ピロガロールを用いてリン酸処理したリグノフェノールは重量平均分子量が大きく難水溶性であった。アルカリ処理による2次変換を行って親水性が付与されたリグノフエノールはその水酸基量や分子量よりも水酸基の分子内配向性に起因していると考えられる。これら親水性リグノフェノールの機能特性として生体酵素への相互作用において、トリプシンに対して酵素表面への非選択的な物理的吸着による阻害作用を示した。また、アンジオテンシン変換酵素やカルポキシベプチダーゼAに対し、ほば阻害作用を示さなかったが、一部のリグノフェノールにおいては特異的な作用を生じた。

住環境におけるVOC等の低減化技術(第7報) -吸着材等によるホルムアルデヒドの除去-

著者
村田明宏 高野敏克(日本インシュレーション(株))
概要
住宅内の建材や室内製品から放散されるホルムアルデヒドの除去を図るため、吸着材による除去を続みた。吸着材として、柿渋を利用し、木材、けい酸カルシウムボード、ガラス繊維ろ紙を用い吸着材を開発した・また、けい酸カルシウムボードについては、セラミック炭との複合化、柿渋とセラミック炭との複合塗料処理などによる吸着効果を調べるとともに、光触媒塗装を施し、FAの分解除去を続みた。その結果、柿渋を塗布・含浸することによりホルムアルデヒドを除去する吸着材を開発できた。また、光触媒への紫外線照射によりホルムアルデヒドが分解除去できることを確認した。?

ハイクオリティ住宅用部材、建材の開発(第3報) -各種建材の調湿性能評価-

著者
杉山正典、長谷川良一、三井勝也
概要
木材に吸湿性能を有した薬剤を注入し、調湿性能の評価を行った。また、調湿性能を有した建材にセラミック炭を混合することによる調湿性能向上についての評価を行った。中湿域、高湿域における吸湿量の比較分析を行い、ゾノトライトにセラミック炭を混合することにより吸湿性能が向上することが明らかとなった。混合割合は2%が最適と判断された。また、セラミック炭を混合したゾノトライトは、他建材と比較して、放湿性能にも優れていることが確認された。?

地域材を利用した高信頼性構造用材の開発(第4報) -ゼファーボードのラミナ構成の改良と耐候処理技-

著者
長谷川良一、三井勝也、杉山正典
概要
低位利用なヒノキ材を使用し、密度傾斜を有するゼフアーボードの製造とその耐候処理技術の開発を行った。ゼファーボードは、平均98kgfの破壊荷重を有し、高湿時の厚さ膨潤率が2.51%と寸法安定性が高かった。また撥水剤の吸収率は小さいが、浸透した水分は完全に除去された。また撥水剤は、光に対して安定した性能を発揮しており、その持続性を評価するには、接触角の測定が有効であった。検索した撥水剤EA18、CP、MEは良好な性能を有していた。このボードを使用し試作したベンチは、JIS試験をクリアした。繰り返し回数の増加によりクリープ現象が見られたが、除荷後は回復した。?

環境低負荷型木材着色システムの構築(第1報) -モデル物質の色変化-

著者
三井勝也
概要
光照射-熱処理による材色変化に及ぼす木材成分変化を検討するため、16種のモデル物質(リグニンモデル物質9種、抽出成分モデル物質3種、糖4種)を用いて、その色変化について検討した。光照射によって、すべてのリグニンモデル物質はΔL*の低下、Δb*の上昇が確認された。一方、糖については、ほとんど変化がみられなかった。その後の熱処理においては、リグニンモデル物質の場合、急激なΔL*の低下、Δa*およびΔb*の上昇が確認され、糖の場合、ΔL*の低下、Δb*の上昇が確認された。これらのことから、光照射後の熱処理による急激な材色変化はリグニンの影響だけでなく、糖も何らかの影響を与えていると考えられる。

環境低負荷型木材着色システムの構築(第2報) -波長の影響- 新エネルギー・産業技術総合開発機構 平成13年度産業技術研究助成事業

著者
三井勝也
概要
光照射-熱処理による木材の着色における前処理としての光照射時の波長の影響を6樹種(針葉樹3樹種、広葉樹3樹種)について検討した。ヒノキおよぴハックベリーにおいて400-600nmの光は明度指数(ΔL*)が正に転じることから、漂白作用をもたらすことが明らかになった。また、すべての樹種において、Δa*は500nm以上の光を照射した時、Δb*は440nm以上の光を照射した時、最小値を示した。一方、その後、熱処理を行うことにより、これらの挙動は消滅した。これは、光照射によって材色が変化する機構が、熱処理により材色変化を引き起こす機構に関与していないことを示唆する。また、本処理法では、前処理の光照射は紫外領域が有効であると考えられる。?

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